親子ふくしま訪問ツアー1日目《2017年8月22日(火)~24日(木)》
こんにちは、コープおおいたです。
残暑の折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
コープおおいたでは、毎年夏に
親子ふくしま訪問ツアーを開催しています。
「震災を忘れない。」
この小さいようで大きな目標のもと、
現在まで約100名の組合員さん親子と
福島の地で交流と学習を行なってきました。
今年のツアー参加者は約40名!
大所帯のキャラバンとなりました。
あたたかで実りある訪問のようすをお伝えします。
《主なスケジュール》
1日目・・・桃とリンゴの生産者農家訪問 / JAふくしま未来訪問
2日目・・・新地町役場訪問 / 新地小学校訪問と交流 / 南相馬市訪問(小高区) / 浪江町被災地視察 飯館村経由
3日目・・・飯館村仮設住宅を訪問 だんご汁・鶏めし・お餅つき 交流
今回の記事は1日目の農産生産者さんと
JAふくしま未来さんを訪問した様子をお伝えします。
大分空港を飛び立ち、電車と新幹線を乗り継いで
到着しました福島県!
コープふくしまの宍戸常務と組合員理事のお2人が出迎えてくださいました。
まず最初の訪問地は、高橋勘重さんの桃農園!
そうです、桃狩りをさせていただきます。
勘重さんの農園に親しみの深いコープおおいた。
「ただいまー!」なんて言葉が出てきそうな(出てきたかも)
素敵なツアーの始まりとなりました。
勘重さんは震災後、農園内の桃の樹を1本1本除染し、
地表の土を何度も掻き出して農園の復旧をされてきました。
検査もクリアし、やっとの思いで実らせた桃も、
しばらくは風評被害で買い取り手が無いまま。
桃を廃棄処分することも多かったそうです。
震災前、福島の桃は高品質で贈答品としても大人気。
関東圏でそのほとんどが消費され、九州に出回ることはまずありませんでした。
「大分でも買わせてください。」
桃の頒布会や、大分県内のテレビ局の感謝祭、
コープおおいたの生産者交流会で
ふくしま物産展ブースを設けて、福島県産品の販売を行なうようになりました。
桃だけでなく、梨やブドウなどの果物や
お酒、お菓子、ラーメンや雑貨など
コープおおいたと福島県の生産者さんとの輪は、波紋のように広がりました。
現在でも勘重さんを始め、沢山の生産者の方々が大分を訪れ、
組合員さんと交流をしてくださっています。
ひと言では語れない、思いのつまった勘重さんのおいしい桃です。
勘重さんの桃は、無農薬で栽培されています。
皮ごと丸かじり出来るのも、嬉しいですね(*^◯^*)
九州で主に食べられている桃とは異なり、
コリっとした歯ごたえが特徴の桃。
7月中の天候不順で、桃の完熟が進んでいませんでした。
うす切りでサラダにのせるとよさそうな具合。
農産品はお天気とのにらめっこ!
全員で農業の大変さを痛感したひと時でした。
次にJAふくしま未来のモニタリングセンターを訪問しました。
原発事故以来、果物・野菜に対して放射能汚染検査をし、
市場に出荷されるようになりました。
震災前は、残留農薬の検査のみを行っていましたが、
震災後は放射能汚染と残留農薬の両方を行うようになりました。
トレーサビリティとモニタリングを通過しなければ
共同選果場等の市場には出せないシステムとなっているとのこと。
モニタリング設備45台(シンチレーション)では
セシウムの検出を行っていて、全品目検査を現在も行っています。
より正確な数値を測定するためにゲルマニウム半導体検出も実施していました。
主要品目の検査結果においても、2013年以降、
基準以上のセシウムは検出されていませんでした。
万全の安全確保を行っていますが、入荷を避けられている面もあり、
震災前の出荷量には戻ってはいないそうです。
1日目は、福島の農産品についての「学びの日」となりました。
震災前と震災後で、ほとんどの物事が変化しました。
あらゆる決断と努力を重ねてきた生産者の皆さんと、
それを支えるJAふくしま未来の皆さんと交流したことで、
福島の皆さんが、心細くも力強く、対峙し続けている課題に
触れることが出来たのではないでしょうか。
ひとりでは力の弱い私たちも、
人々が協力すれば、大きな力になる。
地道な買い支えもきっと、巡り巡って大きな力になると信じています。
コープおおいた 広報課